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Saturday, 23 April 2005

大阪で、嬉し?恥ずかし?

学校の先生をやっていたので、大勢に話をしているときに「呼名」「指名」というワザをつかうことがある。それで注意をひきつけたりコミュニケーションをとったりしながら話を進めていく。

そういう自分が子供の頃は内向的でおとなしい子だったので、先生に指されるのがとてもこわくて授業中はいつもびくびくしていた。目立たないタイプで、良いことでも悪いことでも先生に名前をたまに呼ばれるだけでドキッとしてしまう。そして高校生くらいになると勉強がついていけなくなり、緊張のせいだけではなくあてられても答えられないから恐怖度はより高まった。でも、そのころは「開き直り」という術も覚えて子供の頃よりはストレートに怖がることは少なくなっていたけれど。

かつてはそんなだった私は、実は今でもみんなの前で発言するのは苦手。職場の会議で発言するときもえらく緊張する。たぶん、周りの誰もが知らないだろうが・・・。とにかく、内気で引っ込み思案の性格を底辺においている。でも、自分の名前を覚えてもらっていて、名前を呼んでもらえるというのは、とても嬉しいものだ。

前置きがすっかり長くなってしまったが(いつものこと?)、プラネタリウムの投影中に指名されたことが何度かある。もちろん、生解説で、お客さんのことをよく把握している解説員が担当しているからこそ、できるワザである。使い方を間違えると、そのお客さんだけでなく他のお客さんにもプレッシャーを与えるし、変ななれ合いを感じさせて周囲のお客さんを引かせることにもなるから、注意深く使わなければ行けない禁断のワザだ。

五島プラネタリウムにはそういう思い出も何度かあった。「あの」渋谷のプラネタリウムの解説員に顔と名前を覚えてもらった、それだけで嬉しくさせられた。そのとき、すでに、いい大人になっていたのに。名前を呼ばれることは自分を認めてもらうことでもある。大人でも嬉しい。内気で、天文初心者だったからこそ、嬉しさは増していたのかもしれない。

そして話は一ヶ月前にもどる。大阪のプラネタリウムでのこと。何年ぶりかで投影中に名前を呼ばれた。まさかアウェーの大阪で呼ばれることがあるとは思っていなかったし、すっかりゆるんで投影を見ていたので「おったまげた」。
それは投影のはじめの方、宵の星空で。「いま見えている星の中で、名前を知っている星があるかた〜。」と解説員が語りかけ、手を挙げさせた。冬の星空はオリオンの近くだけでも一等星が7つある。木星と土星も見える。「それでは5つ以上ある人〜」と解説員が続ける。手を挙げている人の数はグッと減って3人に。「それだけですか、もっといませんか?」と促す解説員。私は前述のとおりの恥ずかしがり屋なので参加しないで観察していた。本当は、ひとりで投影を見に来て得意になって手を挙げる大人というのもちょっと気持ちが悪い気がして、手を挙げられなかった。少し自意識過剰気味? このときの解説員さんは互いに顔を知っていたから、投影前にご挨拶に行っていたのが、さらに意識させていた。
「3人ですか、もっといるでしょう」と解説員がさらに言ったが、もう手を挙げる人は増えそうにない。ずいぶんひっぱるなぁ、と思いながら周囲の人を見ていると、「さいとうさん!もっと知っているでしょう」と呼ばれ、あわてて手を挙げた。
私が手を挙げていないのまでしっかりお見通しだった。まだまだ甘かった自意識過剰。参りました、降参。反省。

投影中に名前を呼ばれるのは恥ずかしいのと驚いたのとでかなり刺激的だったが、久々にこういう投影にあたったのが嬉しかった。解説員が生身でいきいきと投影をして、その楽しさがお客さんに伝わればいうことなし。大阪の投影が生解説に復帰して本当によかった。

こういうワザはやればいいというものではない。上記のとおり、下手にやると感じが悪く、リスクもある。
だけど大事なのは、それだけの人と人とのつながりを持つことが出来る館だということ。互いに顔と名前を把握できて、親しみと信頼が生まれるから、科学の普及ができる。人を育てることが出来る。人のためを思って役立てる心を持たせることが出来る。

明石の天文科学館でも、解説員とお客さんの間に親しみと信頼があるのを見ることが出来た。顔なじみの子供さんがマナー違反をしたときには厳しく注意し、正しいマナーを教える解説員の姿があった。お客さん同士でフォローしあう姿もあった。

こうでないと。
人を大事にしないと。人は育たない。職員も、お客さんも。
人をおろそかにしてはいくら高価な機械を入れようと最新の技術をしれようと、もったいない使い方で終わってしまう。
こうでないと、な投影をもっと見たい。うちの近くでも、見たい。
世の中のためを思うなら、誰もが見られるように、各地に欲しい。

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Comments

みわさん、ご無沙汰しています。

わたしも一度投映中に名前を呼ばれた事があります。
打ち合わせがあった上での事でしたけれど。

緊張して声も裏返ってしまったけど(^^;、
はじめてその投映空間の中に入る事ができたような気がしました。

>>こうでないと、な投影をもっと見たい。うちの近くでも、見たい。
そんな館が増えていくといいですね。

もしかして大阪でそういう事をするのはWさん?

Posted by: freyja | Sunday, 24 April 2005 11:35

freyjaさま、お久しぶりです。

>緊張して声も裏返ってしまったけど(^^;、

そうそう、突然大きな声をだすのでそれもたいへんですよね。

>はじめてその投映空間の中に入る事ができたような気がしました。

そうですね。窓の向こうから見ていたのが、こっち側に入ってきたような気持ちですね。

>もしかして大阪でそういう事をするのはWさん?

ばればれですか?(笑)、お察しの通りです。

Posted by: みわ | Monday, 25 April 2005 13:18

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